嵐に落ちた鷹の緑丸
どんな伝承か
百合若大臣は平安時代、天子の命を受けて飛島に棲む賊を討つために島へ渡った人物であるという。都に残された妻は夫の身を案じ、鷹の緑丸を放って消息を知ろうとした。妻は紙と筆を緑丸の足に結んで放ったが、緑丸は激しい嵐にあって海に落ちて死んでしまう。のちに百合若は流れついた鷹の羽を見て、緑丸の死を知ったと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第3巻』は、山形・福島・新潟の三県に伝わる伝説を集めた叢書『日本伝説大系』の一巻である。湖水の干拓、鮭の大助、八百比丘尼、弥三郎婆、安達ヶ原の鬼婆、産女、雪女房、河童などの話のほか、松・杉・石・池・清水・温泉・長者にまつわる伝説を、口承資料を主に採っている。全体は「文化叙事伝説」と「自然説明伝説」に分かれ、各項目は例話と伝承地を掲げ、〔類話〕〔文献〕〔参考〕で近世以後の史料や県外の類例を補う。