馬と契った後家たちの話
どんな伝承か
酒田の町には後家が多かった。船で海へ出たまま死ぬ夫があるからである。ある後家が、あの村には馬がいるそうだから自分たちも行こうと言い出した。訪ねていくと、ちょうどその家の後家が馬と契っていた。頼むと、自分も後家のつらさは知っている、一度きりずつだよと言って、順に契らせてくれた。ところがある日その馬が姿を消し、探すと先に訪ねてきた若い後家の家にいて契っていた。家の後家はやきもちを焼き、その馬の首を刎ねた。別の家でも、後家となった女房のもとへ飼馬が来て鼻を鳴らし、以来契りを持つようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承