馬を落とす異国人の墓と皆竜寺
どんな伝承か
寛永年間、羽州南村山郡柏倉門伝村に異国人が住みついた。村びとは気味悪がったが、供の日本人によれば、その人はキリシタンの宣教師で、遠い国からありがたい教えを説きに来たのだという。異国人は村境を流れる須川の橋のたもとに立って説法したが、やがて水が合わぬといって亡くなり、村に葬られた。ある日、若者が墓のそばを馬で通ると足を引かれる心地がして落馬した。同じことが幾度も続き、あの墓のそばは馬で通るなという評判が立つ。元禄十一年になっても落馬がやまぬので、名主は村内の荒屋敷にあった皆竜寺を墓の上に建てた。以後、落馬はなくなったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承