トップ > 兵庫県の伝承 > 西宮市

血を噴いた老ヶ石と石切りの死

所在地兵庫県西宮市山口町船坂(老ヶ石)
年代伝承(口承)
登場石切り
出典日本伝説大系 第8巻

どんな伝承か

但馬の船坂では、船坂橋から谷川ぞいに二キロほどさかのぼった河原に、巨大な岩が横たわっている。土地では大石と呼ぶが名を老ヶ石といい、見えているのは全体の三分の一にすぎないという。昔、良い石を求めて入った石切りがこの岩に目をつけると、村人は先祖からの掟だと言って押しとどめ、以前も同じことをした石工が鑿もろとも岩に呑まれたと語って聞かせた。それでも石切りは迷信だと笑って鑿を打ち込みつづけたが、やがて手を止めて立ちすくむ。穴からは赤い血が噴き出していた。石切りはその場に倒れ、村へ運ばれたその日のうちに息絶えたと伝わる。以来この岩に手を出す者はいなくなった。

原典より

船坂橋から二キロほど上流へ谷川ぞいに歩くと、河原にデンと巨大な石がすわっている。—— 日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第8巻』は、黄地百合子・酒向伸行・田中久夫が滋賀・京都・兵庫の三府県を分担して執筆し、福田晃がまとめた伝説集である。丹波の湖を神々が切り開いた国造りの話、神同士の争い、英雄や長者の盛衰、蛇と人の話、魚・鳥・石・塚・祠堂の由来などを、各地の口承や記載資料から集める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、高木敏雄・柳田国男の対応する話名を付す。

種別から探す

祟り巨石禁忌

西宮市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『日本伝説大系 第8巻』の伝承