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太陽に矢を射て没落した荒坂長者

所在地奈良県五條市今井町(荒坂峠)
年代伝承(口承)
登場荒坂長者、没落した長者
出典日本伝説大系 第9巻

どんな伝承か

五条市の今井町、荒坂峠に荒坂長者という大金持が住んでいた。毎日多くの人が金を借りに来て煩わしいので、日が出ていなければ静かになるだろうと考え、太陽に向けて矢を放った。すると家運はたちまち傾いたという。峠には荒坂池があり、水が白く濁っているのは長者がいつもここで米を研いだためだと伝える。この池の水は夜には涸れ、朝になるとまた白い水で満たされるともいう。長者は財を減らそうと食事のたびに箸を替えては捨て、それが積もってお箸塚となり、やがて没落した。荒坂池のほとりでは今も元日の朝に長者の金の鶏が現れて鳴くという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第9巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第9巻』は、日本伝説大系編集委員会が編んだ伝説資料集の一巻である。三重・奈良・和歌山・大阪の各地に伝わる伝説を、三輪山・安珍清姫・弘法清水・油掛け地蔵など百余りの話型ごとに集める。各話型は例話を冒頭に据えて『日本伝説名彙』などとの対応を示し、〔類話〕に伝承地と出典つきの梗概を並べ、〔文献〕に近世以前の史料の原文を添えて補う構成をとる。

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