掟を破って石にされた男
どんな伝承か
お忌さんは毎年十二月の中ごろから下旬にかけて一週間続く。その間は日が暮れたら一歩も外へ出てはならず、女は炊事も洗濯も針仕事もいっさい慎むものとされてきた。ところがある男は、周りが止めるのも聞かずに毎晩出歩いていた。すると白装束の武士とばったり出会い、矢に射られてそのまま石になってしまったという。その石はお忌石と呼ばれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第10巻』は、全国の伝説を型ごとに分けて集めた叢書の一巻である。岡山・広島・山口の三県を伝承地とし、蘇民将来、吉備津彦と温羅、厚狭の寝太郎、化け猫、河童駒引き、夜泣き石、姥棄て山などの伝説を、聞き書きや市町村誌、民話集から採って収める。「文化叙事伝説」と「自然説明伝説」の部に分けて番号順に並べ、各話には伝承地と本文のあとに〔類話〕と近世の地誌などを引く〔文献〕を添える。