橋姫を伴った百合若大臣の鬼退治
どんな伝承か
別の伝えでは、百合若大臣は豊後へ湯治に出た折に日向の橋姫と出会い、夫婦の約束を交わした。やがて筑前へ唐土高麗の鬼が攻め寄せたので、男の身なりをさせた橋姫を伴って征伐に向かう。道中で盗賊を討ち、博多を経て海を渡り、鬼と戦っているあいだに一の家老が船を奪って逃げ帰ってしまった。取り残された百合若は大晦日になって筑前の漁師に助けられ、素性を隠したまま殿の館で風呂焚きとして雇われる。的射のため侍が集められた日、弓を引く番が回ってくると、百合若は的をそらし、船を乗り逃げしてのちに殿となっていた家老を射たという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。