年を取らぬしやく山城主の娘
どんな伝承か
鳥取藩の台所役を長年勤めた男が、暇を得て故郷の仙台へ帰り、幼いころ奉公した旧主の家を訪ねた。奥から出てきた内室が、自分は因幡のしやく山という城主の娘で、幼い日に山で老人たちに酒を飲まされ、その夜に城が夜討ちに遭って乳母と落ちのびたのだと語る。以来諸国を巡り、この地に住みついたが、何十年たったかも、夫が何人目かも覚えていない。子も生まれず、見た目はいつも二十歳ばかりで少しも年を取らないという。女は先祖の菩提を弔ってほしいと五両を託し、男は帰国して滝山の光清寺へ届けたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第11巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全56話(鳥取・島根=山陰)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。