名刀でしか鎮まらぬ憑き物
どんな伝承か
日田市の川原町に伝わる話である。河童と相撲を取った正吉は、そのまま河童に取り憑かれてしまった。名刀義弘を枕元に置いているあいだしか鎮まらないので、阿蘇山の修験者である那羅焔坊の門人、渋江貞之亟に祓いを頼んだ。この河童は筑後の河童で、年に一度、五月の初めに日田を通って那羅焔坊のもとへ行き、六月の上旬に筑後へ帰る定めになっていたという。日田の川の河童は、石井大明神が鎮座しているので人に害を加えないのだと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第13巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第13巻』所収の「文化叙事伝説」全35話(福岡・大分・佐賀・長崎=北九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。