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炭焼五郎治が建てた長谷観音堂

所在地鹿児島県鹿屋市大窪(長谷観音堂)
年代伝承(口承)
登場炭焼五郎治、慶朝、堂を建てたと伝える長者、光背に名を記す権律師
出典日本伝説大系 第14巻

どんな伝承か

長谷観音堂は大窪村にあり、鹿屋川の流れに臨んで建つ。堂の造りは古く巧みで、仏像は白木で作られている。光背は後の世の作らしく梵字などに彩色があり、権律師慶朝の名が裏に記されている。もとの光背と見える雲形の彫り物も、破損して仏厨の内に残る。里人はこう伝える。炭焼五郎治という者が都からこの地に来て妻を迎え、常に炭を焼いて暮らしていたが、山中で土の中から銅の出るのを見つけた。それを都へ持ち帰ってから、世に並ぶ者のない富裕の家となったという。五郎治は都にいたころから長谷寺の観音を信じており、この恵みは観音の力だとして御影を写させ、堂を建てて霊像を安置した。それでこの地を長谷山と呼ぶようになったと伝える。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第14巻』は、熊本・宮崎・鹿児島の三県に伝わる伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。阿蘇の大鯰や海幸山幸など神話に連なる話から、為朝・景清・人丸姫の伝承、長者や河童・狐の話、池の主や大蜘蛛退治、狩人と犬の話までを収める。各項目は口承を重んじた例話を冒頭に据え、梗概にした類話と、『肥後国誌』など近世以後の史料を原文で引く文献を続け、全体を文化叙事伝説と自然説明伝説の部に分ける。

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