小男鹿が大師を導いた小鹿坂
どんな伝承か
秩父市尾田蒔に小鹿坂という地名がある。秩父札所二十三番音楽寺の縁起によれば、天長年中、天台宗の慈覚大師円仁が関東に霊地を開こうと各地を巡り歩き、この地がふさわしいとして尊像を安置し、あわせて山道を切り開いた。そのとき多くの小男鹿が現れて大師の道案内をしたことから、小鹿坂の名が起こったと伝えられている。
原典より
秩父市尾田蒔に「小鹿坂」という地名があります。—— 秩父の伝説と方言 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
秩父の伝説と方言
『秩父の伝説と方言』は、秩父市教育長鶴沢福松の序を付し、編集委員が執筆整理にあたって編んだ秩父地方の伝説と方言の集成である。秩父市と秩父郡に伝わる伝説を集め、武甲山麓のジジイ・ババア石、橋立鍾乳洞の悪龍、畠山重忠や坂上田村麻呂にまつわる話、伐ると祟る天狗松などを語り口調で記す。伝説は石・水・塚・屋敷跡・山と人物・地名・社寺および城跡・木に関する八つの部に分け、話によっては他地方の類話を注記する。