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地節を語って去った赤猫

所在地山形県東置賜郡高畠町大字露藤
年代安永年間(1772〜1781年)
登場長右エ門の老婆、赤毛の猫
出典高畠町伝説集

どんな伝承か

安永の頃、露藤の宝岳寺は古寺場という所にあり、安永二年の火災で焼けて、寛政年間に現在地へ再建された。寺のあたりは平蔵在家と呼ばれて一集落をなし、清水の南隣に長右エ門という家があった。六十ばかりの老婆が、十数年飼う赤毛の猫と二人きりで暮らしていた。ある秋の晩、寺で地節語りがあり部落の人々は連れ立って出かけたが、老婆は炉端で赤に、お前が行って聞いてこいと戯れに言った。猫は一声鳴いて出て行き、翌朝、老婆が昨夜の地節はどうだったと独り言を言うと、聞いてきたぞと答え、地節の筋を細々と語った。驚いた老婆が、化けるようになったお前は置けぬと言うと、猫はそのまま歩き去り、二度と姿を見せなかったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

高畠町伝説集(山形県立高畠高等学校文芸班(編)・1957年(昭和32年))

『高畠町伝説集』は、山形県立高畠高等学校文芸班が熊木成夫教諭の指導で編み、昭和三十二年に高畠町伝説集刊行会から発行した伝説集である。高畠町とその周辺に伝わる社寺の縁起、人物、怪異、動物、地名の由来などを、古老からの聞き書きと古記録から採り、内容の多くは郷土研究家安部名平次の蒐集による。神仏・人物・怪異・動物・什物・地物・地名・地誌の八篇に分け、町長の序と校長・安部名平次・武田好吉の文、編者の後記を付す。

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