小町の歌十八首を載せた古今集
どんな伝承か
小野小町の歌は古今和歌集に十八首入っている。この歌集は、漢詩ではない日本の歌を集めた最初の勅撰集で、延喜五年四月十八日に醍醐天皇の命が下り、紀友則や紀貫之、凡河内躬恒、壬生忠岑らが編んだ。収めた歌はおよそ千百首、作者のわかるものは百二十七人の六百首ほどで、残りはよみ人しらずとされ、そのなかには君が代も含まれる。漢文で書かれた私撰の万葉集に対し、こちらは勅撰で、当時ようやく広まりはじめた仮名を用いた点が大きく違う。全二十巻で、真名序と仮名序を備えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
神奈川の史実と伝説(小森良章・1975年(昭和50年))
『神奈川の史実と伝説』は、新聞記者から県政の仕事に転じた小森良章が昭和五十年に著した郷土史の読み物である。倭建命の東征から鎌倉幕府の滅亡までを範囲に、神奈川県内に残る伝説を十一の篇にまとめ、走水の弟橘姫や足柄山の金太郎などを取り上げる。各篇は伝承地を副題に掲げ、伝説とその背景にある史実を結びつけて語り、古事記や吾妻鏡などの記録を引きながら著者の推測も交えている。