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一本か二本かで争った常盤のモミの木

所在地埼玉県さいたま市浦和区常盤(慈恵稲荷)
年代伝承
登場—
出典埼玉県伝説集成——分類と解説 上

どんな伝承か

明治の初めごろまで、浦和の常盤町の慈恵稲荷の境内と成就院の大門に、それぞれ珍しく大きなモミの木があった。中山道を行き来する旅人が北から見ても南から見ても、二本がぴたりと重なって一本にしか見えなかったため、人々は「一本だ」「いや二本だ」と言い争ったという。争いモミの木の名はここから起こった。この木も明治九年九月の大風で倒れてしまった。

原典より

明治のはじめごろまで、常盤町慈恵稲荷の境内と、成就院の大門には各々珍らしく大きなモミの木があって、昔中山道を往来する人が、北からみても南からみても一本にみえたという。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 上(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

埼玉県伝説集成——分類と解説 上(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)

『埼玉県伝説集成――分類と解説 上』は、韮塚一三郎が埼玉県内の伝説を類型ごとに集めて編んだ伝説集の上巻である。片目の魚、化かす狐や狸、松・杉などの樹木、石や岩、ダイダラ坊と山、清水・渕・池・井戸にまつわる県内各地の伝説を、郷土誌や地誌、『埼玉史談』などの文献と、地元の資料提供者や話者の報告から採って収める。各話に所在地と出典を添え、話型ごとに〈解説〉を置いて全国の類例と信仰の背景を論じ、[参考]文献を挙げる。

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