月面を横切る円板二枚の黒い影
どんな伝承か
昭和三十五年八月五日の午後八時二十一分ごろ、浅間町の自宅前の道路に望遠鏡を据え、月齢一二・二の月面を見回っていた坂本嘉親氏が、月の上を横切る奇妙な影に気づいた。北東の縁、ヘルチニヤ山脈のあたりで現れ、東から西へ水平に雨の海を渡って月の外へ抜けたという。要した時間は四秒ほど。自ら光ってはおらず、明るい月を背にした黒い影として輪郭がくっきり見えた。形は二枚の円板を一本の棒で串刺しにしたようで、大きさはマッチ棒の頭ほど、月の視直径の三十分の一に当たった。
原典より
昭和三十五年八月五日、午後八時二十一分ごろ埼玉県浅間町の自宅付近の道路上で、愛用の一〇センチ反射望遠鏡を使って月齢一二・二の月面をパトロールしていた坂本嘉親氏は、月面を横切る奇妙な形をした物体を目撃した。—— 日本のUFO(池田隆雄・UFO・未確認現象・1974年(昭和49年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本のUFO(池田隆雄・UFO・未確認現象・1974年(昭和49年))
『日本のUFO』は、池田隆雄が昭和四十九年に著した、日本国内のUFO目撃事例の研究書である。古記録に残る怪しい星や安政の江戸大地震で目撃された光り物から、昭和二十年代以降の各地の目撃、着陸痕、レーダー捕捉や機上目撃までを、国内のUFO研究団体の会誌や新聞記事をもとに集める。編隊飛行、形態、色と舷窓、運動、知的な行動、天体との関係、着陸痕、海上の活動、レーダーと機上目撃の章に事例を分類し、巻末に参考資料とあとがきを置く。