田野浦原田の花柳界が参った稲荷
どんな伝承か
門司区の田野浦原田(現在の田野浦一丁目六)には、古くから稲荷社があった。病人や水商売の人の信仰が厚く、以前はとくに門司港の花柳界からの参拝が多かったという。特別な祭り行事は無かったが、立石という人がお守りをしていた。その後の開発などにより、社は現在、田野浦一丁目一一の生目八幡参道わき、山中峠道の砂防堰堤のところへ移され、豊川稲荷としてまつられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。