宮古島ツンネーリ(鼓練)・根間の伊嘉利
どんな伝承か
宮古島にはツンネーリ(鼓練)という神聖な踊りがあり、いまも平良の村で形ばかり行われている。宮古島旧史によれば、昔、根間の伊嘉利という孝行者が父の墓のそばに小屋を建てて昼夜泣いていたところ、天川崎という所に泉が湧き、仙女が降りて水浴びをした。父が生き返る夢を見た伊嘉利がそこへ行くと、よい香りが満ち、不思議な髪の毛が二筋落ちていた。拾って帰ろうとすると仙女が現れ、髪を乞い受けて去った。別の説では、仙女は髪を返された恩に報いて伊嘉利を竜宮に招き、三日と思ったのが人の世の三年で、そこで学んだ神踊りを十二年ごとに行うようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)
『定本柳田国男集 第1巻』は、柳田国男の著作を集めた著作集の一巻である。椰子の実の漂着から日本人の渡来と稲作を海の道に求める論考と、海神宮考・みろくの船・根の國の話・寶貝のこと・稻の産屋などの諸篇、大正期の南島旅行に基づく『海南小記』、昭和二十六年八月の自序をもつ『島の人生』を収める。いずれも海と島を舞台に、ニライカナイや宝貝、漂着や島の復興をめぐる民俗と歴史を論じている。