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粉河の絵馬堂に並ぶ長州の船方

所在地和歌山県紀の川市粉河(粉河寺)
年代大正九年頃
登場船方、著者
出典定本柳田国男集 第2巻

どんな伝承か

粉河の観音の本堂の片隅には、ささやかな手細工の品を額に仕立て、「おらくをさめたてまつる」とつたない字で書き添えたものが掲げてあり、著者には何か大きな現象のように感じられた。またこの寺の絵馬堂には長州の講社の名が多く見られ、その大半が船乗りの仲間であるらしいことも思いがけない発見だった。著者はそれ以来ずっと気にかけているが、その由来はいまだに突き止められずにいるという。

原典より

こゝの繪馬堂には長州の講社の名が多く、それが大抵は船方であるらしいのも、思ひ掛けぬ發見であつて、それから今日まで心にかけては居るが、まだ其由緒をつきとめることが出来ない。—— 定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第2巻』は、柳田国男の紀行と旅の随筆を収めた著作集の一巻である。昭和三年一月の自序に続く「雪国の春」や菅江真澄の日記を読み解く文をはじめ、東北の村々の正月、火と炭、浜の暮らしの見聞、「秋風帖」「東国古道記」、昭和十五年十一月の自序を持つ「豆の葉と太陽」などの紀行を並べる。峠や古道、佐渡・五箇山・熊野などの土地を、住む人の暮らしと信仰から見ようとする文が多い。

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