高崎屋の角に残る一里塚の榎
どんな伝承か
関東、とくに東京の四周には榎戸という地名が多く、実際に道端の大榎も多かったと柳田は書く。郊外では王子西ヶ原の一里塚の榎が史蹟として保存を説かれていたが、どこを起点とする一里塚なのかは分からなかった。本郷追分の三叉路、いまの大学農学部の正門と向かい合う高崎屋という酒屋の角にも一里塚の跡があり、学生時代には確かに榎の古株が残っていた。王子とは距離が近すぎるので、みんなが不審に思っていたのをよく覚えているという。榎はもともと里程標というより、道の分かれ目や村境に手植えされる木だった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第3巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第3巻』を全158話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。