ボッカ(歩荷)の装束と特色
どんな伝承か
荷持は城端の者で、ボッカと称して一種の特色があり、高山では絵葉書にもなっている。長年の経験によって装束や身ごしらえを考えたものだという。太い撞木杖の石突に鉄をはめ、立ち止まる時は少しの間でもこれを荷の尻に当てる。歩く時は息杖とし、また小脇に抱える。牧ヶ洞では左の一脚のない男がこれをついて歩くのを見た。この辺ではこれをニヅエンボといい、荷杖棒であろうという。ボッカが最も多く出るのは五箇山地方で、五箇山は赤尾付近の盆地、周囲はすべて山であり、加賀藩領で流人を置く処となっていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第3巻(柳田国男・定本柳田国男集)
『定本柳田国男集 第3巻』は、柳田国男の紀行・日記・随筆を集めた著作集の一巻である。相模・武蔵の村々を歩いた「水曜手帖」、昭和二十三年八月の自序を持つ「北国紀行」、明治四十三年の「五十年前の伊豆日記」、国際聯盟の委任統治委員会に勤めた大正十一年の「瑞西日記」と「ジュネーブの思ひ出 その他」を収める。後半の「菅江真澄」は昭和十七年二月の序を付け、真澄の著述と旅の跡を年を追ってたどり、写真解説を添える。