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布川で見た昼の星

所在地茨城県北相馬郡利根町布川
年代約48年前の春の日午前11時頃
登場14歳の柳田国男
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

柳田が十四歳のとき、下総北相馬郡布川の町で、高台の東南の麓にあった兄の家の庭で一人で土いじりをしていた。庭の隅には小さな石の祠があり、その前の土を手鍬で掘り返していると、寛永通宝が七八枚、磨いたように白く光って出てきた。土中から出たというだけで妙な気持ちになった直後、しゃがんだまま首をねじって青空を見ると、太陽から十五度ほど離れた所に数十の昼の星が点々と見えたという。あまりに神秘に思って数日は誰にも語らず、後に家の医者の書生に話すと大笑いされて天文学の本を見せられた。四十八年前の春の日の午前十一時頃の出来事である。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

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