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豊前中津領・材木を運ぶ握飯好きの山男山女

所在地大分県中津市
年代不明(周遊奇談)
登場山賤(きこり)
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

豊前中津領の山奥では、馬牛の通えぬ場所の材木を運び出すのに山男を頼むことが多かった。山男は丈六尺余り、力が至って強く、全身裸で毛深く、歯は真白だが口の香がひどく臭いという。材木一本を運べば握飯一つ、二本なら二つと約束すると、木を持ち試みて働くが、人の先に立って歩くことを非常に嫌う。約束に背いて二つと言って一つしか与えなかったりすると、大いに怒って大木をも微塵に砕き、再び逢えば無二無三に飛びかかって半死半生にするという。女の山男は姿を見せるのみで働かず、木の葉や樹皮を綴って身に纏っていた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

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