狐に化かされた話 (13)
どんな伝承か
国分の山崎とりが語る。昔、向こうに練兵場があった時分のこと。こちらへ祝言に来て、新田の方(旧国分新田、今の北国分)へ帰る途中で、狐が子供に化けて出た。「爺、俺、それ持ってくよ」と言うので「いい、俺持っていくから」と断ったが、なおも「いい、俺持っていく」と言って、とうとう持ち物を取られてしまったという。昔はずいぶん狐に化かされたもので、肥溜めに入って「ああ、いい湯だ」と言っていたという話も聞いた、と語る。
原典より
国分新田(いまの北国分)なんかで、祝いごとに招ばれて、帰りにみやげなんかもらって、いっぱいきげんで練兵場のあたりをふらふら歩いてくると、よく狐に化かされたという話は聞きましたね。—— 市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊)
市川民話の会編『市川の伝承民話 第1集』を全206話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。