卯の日の田植えと丑の日の大根を忌む俗信
どんな伝承か
天気・作柄・不幸の予兆をめぐる言い伝えを集めたもの。日に暈がかかれば翌日は雨、山鳩が鳴けば天気になる、烏が土用前に鳴けば作が良い、蜂が天井に巣を作れば嵐がないが下に作れば嵐が来るという。燕が毎年来る家で巣を作らない年は何か不幸があるとも、巣を作れば縁起が良いともいう。仏滅に目出たい事や病気見舞いをするな、庚申様の日に女と寝ると手の長い悪い子が生まれる、蛇は執念深いから殺すな、石榴は人肉の味がするから寺以外で作るな、田植えは卯の日を忌む、大根の種は丑の日に蒔くな、秋茄子は嫁に食わすな、といった禁忌も並ぶ。国分・北国分の多くの人が語った。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年))
『市川の伝承民話 第1集』は、市川民話の会が昭和五十五年に編んだ民話の資料集である。市川市教育委員会の事業として昭和五十四年度に千葉県市川市の国分・北国分・行徳・南行徳で行った採訪調査のうち、テープ起こしを終えた語りを、方言も残して話者の息継ぎのままに記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部に分けて地区別に並べ、話末に話者・地区・記録者の名を添える。