練兵場の話 (2)
どんな伝承か
語り手が学校に通っていた頃、家の前の道路は大きな穴だらけだった。国府台に野砲連隊があり、連隊の馬が八頭立てで大砲を引くので、車輪が沈み込んで台ごと引きずっていったためである。穴の空いた所は、農家が牛車に大根などを積んで通っても人の力ではとても引き上げられず、大八車は動かなかった。堀ノ内の下から国分新田の方へ来る田には、八頭立ての砲車が馬の暴走で突っ込み、馬が死ぬ騒ぎもあった。今は舗装されて綺麗になったが、当時はやっとリヤカーが通るほどの道しか無かったという。
原典より
まあ、俺、学校に行ってる時に、この前の道路なんか、みんなこんなでっかい大穴でもって、ボゴンボゴンで、そごに国府台に野砲連隊があって、連隊の馬が八頭立で大砲ひっぱるからね。—— 市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊)
市川民話の会編『市川の伝承民話 第1集』を全206話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。