② 水神様
どんな伝承か
行徳押切の水門脇には、水神宮ときざまれた鳥居の奥に小さな社があり、川や用水路の多いこの土地で子供を水難から守る神事が行われてきた。縁日は六月三十日と決まっていて、祭りが近づくと子供たちは裸になって社を掃除し、川端から水を汲んできた。にぎやかな行事だったが、川に落ちて亡くなった子もいたのだと湊老人会の人々は語っている。
原典より
水神様は、いつからあるって?もう昔からだよね。—— 市川の伝承民話 第2集(市川民話の会・市川の伝承民話・1981年(昭和56年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第2集(市川民話の会・市川の伝承民話・1981年(昭和56年))
『市川の伝承民話 第2集』は、市川民話の会が昭和五十六年に発行した民話資料集である。千葉県市川市の曽谷・宮久保・下貝塚と行徳の古老から聞き取った、狐や狢に化かされた話、火の玉、伝説、昔話、唄、暮らしの禁忌や苦労話を、方言を残した語り口のまま記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部を地区別に並べて各話の末に話者と記録者を記し、巻末に語り手の紹介、話者と採訪者の名簿、採訪記、あとがきを付す。