将軍家へ瓜を献じた成子坂の名人
どんな伝承か
成子坂のあたりは真桑ウリの名産地として知られ、坂に住む百姓治左衛門はその栽培の名手だった。夏になると出来のよい実を選んで将軍家へ献上するのが毎年の習いである。あるとき、いつものように瓜を担いで城門をくぐろうとしたところ、不審な者と見なされて門番に呼び止められた。治左衛門が名を告げると、門番は毎年瓜を届けに来る成子の百姓かと合点して通した。以後は名乗るだけで咎められることがなくなり、大手を振って城内へ入れるようになったという。この土地の瓜はもと四谷で作られ、四谷ウリとも呼ばれていた。
原典より
場所 柏木 成子坂(番地不明)時代 江戸時代(年代不詳)成子坂一帯は、名物の真桑ウリで知られていた。—— 新宿と伝説(新宿区教育委員会) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新宿と伝説(新宿区教育委員会)
新宿区教育委員会編『新宿と伝説』を全62話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。