山田のお國さん
どんな伝承か
山田のお國さんは、昔、山田村の近くのある茶屋の娘であったが、生来のしゃれ者で化粧に身をやつすことが一通りでなかった。しかも化粧中はどんな用事があっても決して動こうとせず、同じ家の内にいながら親の死に目にも逢えなかったというので近傍の評判はよろしくなく、とうとうどこからも嫁の貰い手がなかった。そこでそのあたりでは、身じたくに手間を長く費すのを「山田のお國さんのようだ」と言って嘲笑する。長柄・本納あたりには山田のお國さんという女児の遊戯まで出来ており、一人がお國さんとなり、他が迎えに来て化粧中の様子を問答して賑やかに踊り、最後にお國さんは輿の途中で馬に蹴られるという。
原典より
山田のお國さんは、昔(一説には天正年間、今の、土睦村北山田區。—— 日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定))
藤沢衛彦編『日本伝説叢書 上総の巻』を全218話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。