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八鶴湖畔に迷い出る酒井小太郎の霊

所在地千葉県東金市(東金城)
年代天正十八年
登場酒井小太郎、本多忠勝、酒井定隆、東金城を攻めた徳川方の武将、東金城の城主
出典日本伝説叢書 上総の巻

どんな伝承か

酒井氏の東金城跡は八鶴湖のほとり、本漸寺の真上の城山にある。酒井定隆の居城で、天正年間には酒井小太郎が北条氏に属していたが、天正十八年の秀吉の北条征伐の際、徳川方の本多忠勝に攻められて城は落ち、小太郎は城山の露と消えた。しかし小太郎の遺念は長く城山にとどまり、菩提所である本漸寺の鐘が鳴ると、全身血みどろで刀にすがった小太郎の姿がどこからともなく迷い出て、城山と八鶴湖を眺めてはまた消えていくという。一度見た者は生涯忘れられないといい、寺では正午を不吉として鐘を撞くのをやめ、代わりに太鼓を叩くが、その音も湖に響いて物凄いと伝える。

原典より

酒井氏の東金城跡(ときがねじょう)は、今の八鶴湖の畔、顕本法華宗の本漸寺の真上の城山にある。—— 日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1917年(大正6年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1917年(大正6年))

『日本伝説叢書 上総の巻』は、藤沢衛彦が大正六年に編んだ上総国の伝説集である。夷隅・長生・山武・市原・君津の五郡にわたり、地名の由来、社寺の縁起、城と武将の事跡、大蛇や狐つきの怪異、俚謡や民間の風俗を、口碑や『総国誌』などの地誌から集める。巻頭に著者の序と緒言を置き、上総国と郡の名義を説いたのち、郡ごとに町村の所在を添えた見出しで一話ずつ並べる。

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