伊豫嶽
どんな伝承か
安房郡平群村大字平久里中に、伊予嶽という形勢のきわめて険しい山がある。高さはおよそ八百尺、平久里天神の社の背後にあたる山である。この山から一つの川が出ており、「安房志」はこれを伊予嶽川と名づけているが、常は水のない川であるという。雨を求める折にこの山へ登り、山上で雨を祈れば霊験があるとされる。絶頂の険しいところへ至るには鉄鎖を伝ってようやく達するという難所であるが、雨を請うには不思議の霊験があると「房総遊覧誌」に伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 安房の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・江戸~明治時代)
藤沢衛彦編『日本伝説叢書 安房の巻』を全186話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。