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西蓮寺で育てられた捨て子薬王丸

所在地千葉県鴨川市内浦(西蓮寺)
年代伝承
登場薬王丸、日蓮
出典日本伝説叢書 安房の巻

どんな伝承か

安房郡湊村大字内浦の谷に、西蓮寺という天台宗の古刹がある。昔、西蓮寺の和尚が薬師の堂で通夜をしていたところ、堂の側で子の泣く声がするので振り返って見ると、生まれて間もないらしい赤子が捨てられていた。和尚はこれを抱き上げて養い、薬王丸と名付けた。薬王丸は十二歳まで当寺で修行し、十二歳の時に清澄へ登らせたところ、非常な才を現し、後に日蓮上人と言われるほどの英才となったと里に伝わる。今も西蓮寺の寺宝に、机に向かって少しうつむいた童子の像があり、これは日蓮の自作であると言われている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説叢書 安房の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1919年(大正8年))

『日本伝説叢書 安房の巻』は、藤沢衛彦が大正八年に編んだ安房国(千葉県)の伝説集である。天富命の渡来や源頼朝・里見氏・日蓮にまつわる英雄伝説を中心に、社寺の縁起、風俗・信仰、船幽霊や一本足の蛸などの特異な伝承を、『安房志』『房総志料』などの地誌や寺伝・口碑から引いて収める。緒言と「安房国と牛」と題する序を巻頭に置き、鋸山から小湊まで各話に所在の郡村大字を添えて土地ごとに並べ、緒言では百八十六種を蒐集したと記す。

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