川で頭を上げたざんばら髪
どんな伝承か
山形県西置賜郡飯豊町中津川での話。五、六年前のこと、数馬の川へ女の人が一人で洗濯に行くと、川の深いところで水がぶくぶくと泡を立てていた。見ていると、髪をざんばらにしたものが水面から頭を上げた。子供がこんなことをするはずはないと考えて急いで家へ帰り、人に話すと河童だろうというので、皆で捕まえに行ったが、もう影も形もなかったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』は、松谷みよ子が編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞書で全国から寄せられた話と、郷土誌や雑誌『旅と伝説』などからの引用を、県別に話者・回答者・出典を添えて並べ、奄美・沖縄のケンムンやブナガヤにも及ぶ。目次では河童・天狗・神かくしの三章の頭にそれぞれ「考」を置き、巻末に河童の名称、天狗・神かくし年表、あとがきを掲げる。