頭の水を流させて河童に勝った相撲
どんな伝承か
昭和十五年頃の話。博多の近くの川で寝ていると、河童がやって来て相撲をしようと言った。学校でも一番強く自信があったので取ったが、何度も負けてひどく悔しかった。よく考えると、河童は頭の皿に水が入っていると強いので、水が抜ければよいと思いつき、相撲は取る前にしきりをして手を上げ左右に広げ礼をしなければならないと言って、頭の水を流させ、やっと勝てたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』は、松谷みよ子が編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞書で全国から寄せられた話と、郷土誌や雑誌『旅と伝説』などからの引用を、県別に話者・回答者・出典を添えて並べ、奄美・沖縄のケンムンやブナガヤにも及ぶ。目次では河童・天狗・神かくしの三章の頭にそれぞれ「考」を置き、巻末に河童の名称、天狗・神かくし年表、あとがきを掲げる。