天狗が乗り移ったへいもじい
どんな伝承か
奥多摩町に、へいもじい、へいも天狗と呼ばれた面白い人物がいた。四十年ほど前、七十いくつかで亡くなり、上の方に碑が立っている。神様や天狗様が乗り移ったとされ、体の悪い人が診てもらうと、何の祟りがあるか、どの方角から禍が来るかを教えたという。鍼も行い、生まれつき中指の曲がらない子には、ほうろくの墨を書いて飲ませたと伝わる。目が赤かったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』は、松谷みよ子が編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞書で全国から寄せられた話と、郷土誌や雑誌『旅と伝説』などからの引用を、県別に話者・回答者・出典を添えて並べ、奄美・沖縄のケンムンやブナガヤにも及ぶ。目次では河童・天狗・神かくしの三章の頭にそれぞれ「考」を置き、巻末に河童の名称、天狗・神かくし年表、あとがきを掲げる。