よかとピアの自動手洗器に驚いた一行
どんな伝承か
平成元年八月、回答者ら十三人は福岡県で農業研修に一泊し、翌日アジア太平洋博覧会(よかとピア)に立ち寄った。会場を歩き回ったあとトイレを使うと、出口に案内板付きの手洗いがあった。ほかの者は素通りしたが、回答者が案内に従って矢印の下に手を出すと、一つ目では液体石けんが、二つ目では水が、三つ目では温かい風が出て、タオルも要らなかった。皆に教えると一斉にトイレへ引き返し、子どものようにはしゃいだ。博覧会でいちばん心に残ったのはこの自動手洗器だったという。
原典より
汽車の出現でいちばん困ったのが乗合馬車屋で、お客が減ってしまった。—— 現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考(立風書房)第十二巻・1996年(平成8年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考(立風書房)第十二巻・1996年(平成8年))
『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』は、松谷みよ子が一九九六年にまとめた現代民話の資料集で、同シリーズの第十二巻にあたる。雑誌での呼びかけやアンケート、聞き書きで寄せられた話と新聞・雑誌の記事を、心霊写真をめぐる怪異と、明治以降の電信・汽車・電気燈などの新しい文物や流行病に戸惑う人々の話に分けて収める。話例ごとに本文を掲げて各地の類話を分布として並べ、話者や回答者の名と出典を添える。