岩の上から手招きする死んだ友
どんな伝承か
山形県東置賜郡高畠町糠野目での話。語り手が小学校時代、大正の初め頃に仲の良かった友人が死んだ。ある日、夢に彼女が現れて自分を呼ぶので行ってみると、そこは山中で霊山のようなところであった。死んだ友人は大きな岩のところに立って手招きをしたが、どうしてもその岩へ跳びはねて行けない。早くここに来いと彼女は言うのだが、体が重くて行けなかった。もしあの時に跳びはねていたら、きっと自分も死んでいたのではないかと思うという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考・昭和50年代~60年代(推定))
松谷みよ子『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』を小話単位で全513話収録。夢のお告げ・予知夢、火の玉、ぬけ出した魂(離魂)など、心と生死の境にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明482話・市区町村判明386話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。