丘珠開拓延命地蔵尊と囚人の夢
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どんな伝承か
明治二十七年、嘉えもんは富山から丘珠へ開拓に来た。家の近くの墓地の奥には、石一つ載らない土まんじゅうのような墓がいくつかあった。嘉えもんはそこに眠る人の魂を慰めたいと地蔵を作り、家のそばのクルミの木のほら穴に安置し、丘珠開拓延命地蔵尊と名づけた。地蔵はある日いなくなり、二代目を作って丸太のお堂を建てたが、数年後の大風の翌朝、お堂はつぶれ地蔵の首も草むらへ飛んでいた。そこへ山崎の婆さんが来て、首のもげた地蔵のまわりを赤い着物の囚人が輪になって踊る夢を見たと言う。苗穂の監獄の囚人は死んでも引き取り手がない。二人は無縁仏の囚人が何か言いたかったのかと話し合い、三代目の地蔵とお堂は村中で作ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考・昭和50年代~60年代(推定))
松谷みよ子『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』を小話単位で全513話収録。夢のお告げ・予知夢、火の玉、ぬけ出した魂(離魂)など、心と生死の境にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明482話・市区町村判明386話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。
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