連絡船沈没を告げた火の玉の行列
どんな伝承か
昭和二十一年三月のこと。雄勝町は細長い町だが、火の玉の行列がぞろぞろ、ぞろぞろと、毎晩のように寺へ向かって行った。おかしいなと思っていると、二十三日に金華丸という連絡船が沈没し、雄勝の人が大勢死んだ。天雄寺への葬式の行列は、町のはしからはしまで続いたという。埋葬が終わると、火の玉はばったり出なくなったと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』は、松谷みよ子が編んだ「現代民話考」の一冊である。日本民話の会の雑誌『民話の手帖』のアンケートへの回答や聞き書き、新聞・雑誌の記事から集めた、予知夢や死の知らせの夢、死者や神仏の夢告げ、死の前後に出る火の玉、生きている人から抜け出す魂の話を各地から収める。三章それぞれの冒頭に編者の論考「考」を置き、項目ごとに代表的な語りと、県別に並べた短い報告を話者・回答者・出典を添えて載せる。