追われた光りものと年寄りの夢
どんな伝承か
医者が話したことだから、まるっきり嘘ではないと思う、という前置きで語られた話である。その人が学生時代、何人かで夜歩いていると、光りものが見えた。若い連中だから、その光りものを追いかけた。追っていくと、光りものはある家の中へ入ってしまった。そこで家の戸をたたき、「今、あなたの家に光りものが入った。何か異状はないか」と言って入っていったところ、その家の年寄りが「今、夢を見たのだが、人に追われてとても苦しんで、ようやく帰って来たところの夢を見た」と言ったという。家内が聞いてきた話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考・昭和50年代~60年代(推定))
松谷みよ子『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』を小話単位で全513話収録。夢のお告げ・予知夢、火の玉、ぬけ出した魂(離魂)など、心と生死の境にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明482話・市区町村判明386話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。