馬の尾を乞うた十間川の河童
どんな伝承か
向島のあたりに伝わる話。貧しい百姓の与八がようやく手に入れた馬を朝晩手入れしていたところ、ある朝、馬小屋に忍び込んでいた河童と鉢合わせした。逃げ場を失った河童は隅に縮こまり、三十年もこの川に棲んでいるが年のせいで魚が捕れず、馬の尾を数本もらって釣り針の糸にしたいと詫びる。与八は薪割りを振り上げて叱ったものの、命を助けて尾を四、五本抜いてやった。翌朝、礼にと置いていった袋には大判小判が詰まっていた。与八が粘土で河童を作って祀ったのが評判となり、今戸で河童の焼物が作られるようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
江戸動物民話物語(窪田明治・江戸時代~明治時代の民話を記録した著作(推定20世紀初頭))