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校庭に残る道しるべの松の最後の一本

所在地青森県つがる市木造越水(越水小学校)
年代昔から昭和五〇年頃まで
登場茂兵衛、北彰介、広岡村の村長、報告者
出典現代民話考 9 (木霊・蛇)

どんな伝承か

今は西津軽郡木造町になっているところに、昔、越水村という小さな村があった。津軽の冬はじつにひどく、日本海から砂まじりの吹雪が吹きつけ、道を失って凍え死ぬ人があとをたたなかった。村長を務めていた広岡村の茂兵衛は、この道に木を植えて冬でも道しるべにすればよいと考えた。ところが海からの激しい西風のため木が一本も育たない。茂兵衛は山を荒らし田畑も売り、その金で丈夫な松の苗を求めて植え続け、数年後には美しい松並木となった。それも枯れていき、昭和五〇年頃、道路を造り変えるため残った松も伐られることになった。村人は失うに忍びず小学校の校庭に移し、わずか一本がいま越水小学校の校庭で静かに昔を語っている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 9 (木霊・蛇)』は、松谷みよ子が全国の回答者から寄せられた報告と各地の民話集をもとに編んだ『現代民話考』の一巻である。明治から平成にかけて語られた、伐ろうとすると祟る木・泣く木・血を流す木などの木霊の話と、大蛇やつちのこ、蛇婿・蛇女房、主や守り神としての蛇、蛇と福運などの話を、話者や回答者の名とともに収める。第一章「木霊」と第二章「蛇」を主題ごとの節に分け、各話例の後に「分布」として類話の地名と出典を並べる。

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