首を落とされた蛇が孫の枕元に来た
どんな伝承か
語り手が一四、五歳の頃のことである。百姓好きの祖父が畑にいるとき、ヤマカガシを見つけて知らせると、祖父はいきなり鍬でその頭を切り落とし、そのまま畑へ行ってしまった。子どもだった語り手は死んだ蛇を木の上に放り上げた。その夜、家鳴り振動という前触れの音が地震のように響き、目を覚ますと枕元へ一匹の蛇が入ってきて、とぐろを巻き悲壮な顔で見つめていた。うなされて自分の声で目が覚めると蛇はいない。翌日に見に行くと、首の切れた蛇は木の上から消えていた。その後も家鳴り振動が起き、戸がすっと開いた。殺した祖父ではなく孫のところへ来たのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)