毎年七月に一人が沖へ消える海岸の水死
どんな伝承か
三十六人の女生徒が溺れた津市のこの海岸では、さらに調べると、毎年七月になると決まって一人ずつ奇妙な死に方をする人が出ていたという。釣りをしていた人が何の理由もなく沖へ沖へと歩いていき、そのまま海に沈んで遺体さえ見つからない、といった具合である。ある年、同じような目に遭って助け上げられた渡辺小三郎という人は、意識が戻らないまま亡霊が来たとうなされ続け、結局亡くなった。新聞はこれを原因の分からない水死と報じている。浜には死者を慰めるための女神像が建てられているが、二十年近く前の七月二十五日には、津市が激しい集中豪雨に見舞われ、川があふれて何人もの犠牲者が出たと著者は記す。
原典より
さらに調査をすすめてみると、この海岸では毎年、七月になると、必ずひとりずつ、不思議な死に方をしている人がいるのです。—— 漂う霊があなたのまわりにいる(つのだじろう) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
漂う霊があなたのまわりにいる(つのだじろう)
『漂う霊があなたのまわりにいる』は、『うしろの百太郎』などのオカルト作品を描いたつのだじろうが、心霊現象を一般向けに解説した本である。自宅の火事など著者自身の不思議体験に始まり、守護霊・生霊・幽体離脱・念力・憑依霊・ポルターガイスト・除霊・交霊・輪廻転生などを、体験談と内外の事例を交えて説く。十二のLECTUREの間に「CLOSE UP」とコラムを挟んで恐山や狗神伝説、霊感の訓練法にも触れ、エピローグで霊との付き合い方を述べる。