五百羅漢を刻みつづけた松雲元慶
どんな伝承か
目黒区下目黒の羅漢寺に伝わる五百羅漢は、京の仏師の家に生まれた九兵衛、のちの松雲元慶が刻んだものである。放蕩の末に身を持ちくずした彼は大坂で鉄眼道光に救われ、九州を巡る途中で石彫の羅漢群を目にして自らも彫ろうと志した。江戸へ下って浅草花川戸に住み、資金がないため出来上がった像を路傍に据えて喜捨を募りながら夜に彫り進めた。やがて鉄牛和尚の助けを得、元禄五年には五十体で開眼供養が営まれ、桂昌院や大名、商家、遊女までが寄進した。五百三十六体を彫り終えたのは四十八歳の年である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年))
『心霊大全――20世紀の超自然現象世界』は、中岡俊哉が二〇〇〇年(平成十二年)に著し、ミリオン出版から刊行した超常現象の総覧である。日本各地と世界各国の怪奇現象・伝説・心霊の地を県別・国別に紹介し、心霊写真・自動書記・憑依などの心霊現象、臨死体験と輪廻転生、透視・念力などの超能力、手かざしの治療を解説する。全六章から成り、巻末に著者インタビュー、著書・ビデオ作品一覧、あとがき、著者略歴を付す。