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幾百万のクラゲの死骸で埋まった海

所在地千葉県銚子市
年代昭和7年5月
登場大塚善造、漁船第一丸の持ち主
出典日本怪奇集成-明治大正昭和篇

どんな伝承か

昭和七年四月、三陸や茨城の沖合一帯が死んだクラゲで埋めつくされ、同時に水温が急に下がって魚がまったく獲れなくなるという異変が起きた。二十五日の正午、三陸沖から銚子港へ戻った大塚善造の持ち船第一丸によると、沖合は幾百万とも知れないクラゲの死骸で覆われて漁どころではなく、水温は経験したこともない七度から九度だった。茨城県の湊の沖で地引網を下ろしても網が破れそうなほどクラゲばかりで魚は一尾も入らず、太平洋岸の潮の流れが大きく変わったのではないかと疑われた。千葉水産株式会社は農林省に調査を願い出て、銚子港でも数日前から魚が不思議なほど獲れなくなっていたという。

原典より

三陸、茨城方面の沖合一面が、死んだクラゲで埋められ、同時に水温が驚くばかりに低下し、魚が一尾も取れなくなったという、世にも奇怪な現象が起り、同地方の漁夫たちに悲鳴をあげさせた。—— 日本怪奇集成-明治大正昭和篇(富岡直方 編著) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本怪奇集成-明治大正昭和篇(富岡直方 編著)

『日本怪奇集成-明治大正昭和篇』は、富岡直方が編んだ怪奇実話集である。明治元年から昭和七年までに各地で起きた幽霊や狐狸の怪、畸形や奇病、天変や奇瑞、世相の珍事を、当時の新聞・雑誌の記事と筆者自身の聞き書きから集めている。明治・大正・昭和の三篇に分け、話ごとに年月を掲げて通し番号を振り、新聞記事を引いたうえで紙名を末尾に添える形を基本とする。

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