盆踊りに現れたノッペラボウの女
どんな伝承か
浜通り地方の平の町は盆踊りが盛んで、遠くからも人が集まり、夜通しじゃんがら念仏を踊ったものだ。輪になって踊る中に、人目を惹く若い女がいた。派手な着物を着て手拭をかぶり、顔はわからないが柳腰で美しかった。踊りが終わって女が帰ると、三人の若者が後を追い、いい踊りだったと声をかけた。女は褒められた礼に何かしたいが持ち合わせがないと言い、それなら姐さんのからだでもいいと言われて、一人ずつおいでと草むらに入った。別れ際、若者たちが顔を一目見せてくれと頼むと、女は手拭を取った。顔はノッペラボウで口だけがあり、歯にはおはぐろが付けてあったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承