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題目の座に割り込んだ大男の亡霊

所在地東京都大田区
年代昭和
登場平野威馬雄、下川末造、浅衛門、体験者、著名人、体験者(仏立講の幹部)、現れた亡霊(下川末造の曾祖父・首斬り役)
出典お化けについてのマジメな話

どんな伝承か

同じ昭和七年ごろの秋の夜のことである。語り手は日蓮宗の仏立講に凝り、講中で組長のような役をしていた。六十人ほどの信者が導師を囲み、心を一つにして題目を唱えていると、ごめん下さいと言って誰かが入ってきた。六尺はあろうという上品な老人で、唐桟に博多の角帯を締め、人の間を手で分けながら空気のようにふわりと割り込み、大人が入れるはずのない隙間にゆったりと座った。題目を終えて振り返ると姿はなく、座っていたわずかな隙間だけが濡れ雑巾のようになっていた。すると幹部の下川末造が泣き出し、あれは曾祖父だ、よく来てくれたと言った。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

お化けについてのマジメな話(平野威馬雄・1974年(昭和49年))

『お化けについてのマジメな話』は、平野威馬雄が昭和四十九年に著した幽霊とお化けをめぐる随筆である。自ら主宰する「お化けを守る会」に寄せられた体験談や、大阪の毎日放送のラジオ番組で聴取者が電話で語った話を軸に、前世や霊媒・降霊実験など海外の心霊研究、井上円了の妖怪論、古い記録に見える犬神などの憑きものを取りあげる。体験談から死後の世界、お化けを呼ぶ方法、昔のお化けへと進む八章立てで、巻末にあとがきを置く。

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