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五十軒中四十軒が寝込んだ時疫

所在地福島県郡山市田村町金沢
年代元文元年(一七三六)
登場村人
出典疫病と狐憑き-近世庶民の医療事情

どんな伝承か

元文元年の夏、守山領を時疫がおそった。金沢村では五十軒ほどの家のうち四十軒あまりが寝こんでしまい、麦作ができないばかりか稲の刈り入れさえできぬありさまだと記録されている。村内の家の八割方が同時に床についていた計算になる。藩と村は明王山で疫病除けの祈禱をおこない、大般若経の転読で病難を退けようとした。公衆衛生という考えも、伝染する病についての知識も持たなかった当時、疫病は村中をなめつくすように広がり、その犠牲は甚大だった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

疫病と狐憑き-近世庶民の医療事情(昼田源四郎・1985年(昭和60年))

『疫病と狐憑き-近世庶民の医療事情』は、精神科医の昼田源四郎が昭和六十年に著した、江戸時代の村の医療を描く本である。奥州守山領(現・福島県郡山市の一部)の『御用留帳』を主な史料に、村人の暮らし、医師と医道修行、疫病と祈禱、湯治、乱心と狐憑き、受刑者の治療、行倒れの継ぎ送り、間引きと養育手当などを、書き下した原文を引いて跡づける。序と凡例、全八章、あとがき、注、索引からなり、発行所はみすず書房である。

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