越智玉純の霊夢と石手寺の開創
どんな伝承か
松山市の石手寺は、四国霊場第五十一番札所で、松山の弘法大師信仰の中心として知られる真言宗の古刹である。寺の起こりについては、神亀五年、伊予の太守越智玉純が、諸天と二十五菩薩を引き連れた十二社権現が今の松山市石手の地に降り立つ夢を見たことに始まると伝わる。玉純はこの夢のお告げに従ってその地を神域と定め、十二社権現を祀った。これが石手寺の始まりだという。かつては七堂伽藍に六十六坊が並んだといい、今も国宝の仁王門や重要文化財の三重塔、本堂などが建つ。
原典より
夏目漱石の名作『坊ちゃん』の舞台としても有名な愛媛県松山市に、大蛇退治の幻妖怪異な伝説と、その証跡である蛇骨を、現在もなお秘蔵する寺院がある――。—— 妖怪伝説奇聞(東雅夫・2005年(平成17年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妖怪伝説奇聞(東雅夫・2005年(平成17年))
『妖怪伝説奇聞』は、東雅夫が二〇〇五年に学習研究社から刊行した妖怪伝承地の探訪記である。稲生物怪録の木槌、クダン、牛鬼、塵輪、ナメラスジ、八幡の藪知らず、鬼の骨、蛇骨、鍋島の怪猫、児啼爺などを追い、中国・四国・九州ほか各地の寺社や旧家を訪ねて遺物と伝承を確かめる。月刊誌「ムー」の連載「日本伝説紀行」の十二章を三つのカラーグラビアで区切り、巻末に草双紙『鍋島猫騒動』の復刻を添える。