愛猫が主の仇を討つ有馬の猫騒動
どんな伝承か
久留米藩九代当主・有馬頼貴の側室お滝は、酒宴の席で狂犬を打ち殺した機転を認められ取り立てられたが、これを妬んだお局方に虐げられ自害した。すると、かつてお滝に命を救われた愛猫が巨大な妖怪と化して家中に出没し、藩の要人や局たちを次々と殺害、頼貴にも襲いかかったが剣豪・山村典膳に撃退される。手負いの怪猫は典膳の老母に化けるが、最後は有馬家お抱えの力士・小野川喜三郎が典膳と協力してついに退治した。江戸の有馬屋敷が惨劇の舞台とされている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妖怪伝説奇聞(東雅夫・2005年(平成17年))
『妖怪伝説奇聞』は、東雅夫が二〇〇五年に学習研究社から刊行した妖怪伝承地の探訪記である。稲生物怪録の木槌、クダン、牛鬼、塵輪、ナメラスジ、八幡の藪知らず、鬼の骨、蛇骨、鍋島の怪猫、児啼爺などを追い、中国・四国・九州ほか各地の寺社や旧家を訪ねて遺物と伝承を確かめる。月刊誌「ムー」の連載「日本伝説紀行」の十二章を三つのカラーグラビアで区切り、巻末に草双紙『鍋島猫騒動』の復刻を添える。